Googleで画像検索をし、モニター上にモチーフとなる被写体を探す。出てきた検索結果からイメージを選んだ後、最初の撮影が行われる。その後、そのイメージが実際に撮影された現地に足を運び、そこでまた撮影をする。 吉田志穂は、これまでこうした方法でデジタルとアナログの間を行ったり来たりしながら対象を求め、制作を続けてきました。 撮影されたイメージは、等価にプリントされていきます。吉田にとって、それがデジタルかアナログか、リアルであるかヴァーチャルであるのかといったことは大した問題ではありません。出てきたイメージをプリントし、そのイメージの本質について考える時間が制作における大切なプロセスであり、そして最も重要なことはそれらのイメージが実際の空間でどう見せられるのかということなのです。 展示によってそれぞれのイメージは物質化され、ひとつの空間へと変わっていきます。その時、イメージは見るものから体感するものへと変わります。そして、そこは到達した場所であると同時に、そこからどこかにつながる一つの風景でもあります。
今回吉田が選んだのは、ある「石」を巡る物語です。「石」は人間の生命のタイムスケールで測ることはできません。悠久とした長い時間を経るものとして、半永久的に不変の存在とされてきました。また「石」は、中国ではセキと読み、日本ではコクと読む、私たちの生活の中で質量の単位を表すものでもありました。 そうした「石」が持つ時間と物量が、古今東西様々な物語を生んできました。
吉田が探してきたイメージが、語られてきた物語の断片なのか、新たな物語を作るのか、時空を超えて現れてくるものを共にご覧いただければと思います。
Press release courtesy Yumiko Chiba Associates.
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